友人との会話で“好きな食べ物は最初に食べる?最後に食べる?”という話になった時、友人は「絶対に最初に食べる!!」と言い切りました。

その理由は、最後に食べようと残していた時に、何かハプニングが起きて食べられなくなったら絶対に嫌だから…ということでした。

そのハプニングとは、火事とか地震とか…と言う友人…。

最初に食べることが、ポジティブなのかネガティブなのか分からない主張でした。

でも、これは個人の自由であり、友人の思いや個性があふれています。

ちなみに私は、楽しみを最後まで残しておきたいので、好きな食べ物は最後に食べるタイプです。

子どもの食べる姿からも、好きな食べ物を最初に食べるタイプ、最後に食べるタイプがよく分かります。

好きなものを先に食べることで、食事にエンジンがかかる子どももいれば、「嫌いなものを先に食べたら、後は好きなものばかりになるから!」と自分なりに作戦を考えて食べる子どももいます。

その子どもにとって、より良い食べ方になるのであれば、何も問題はありません。

食育の一環として生まれた言葉です…。

“三角食べ”という言葉をご存知でしょうか?

この言葉は1970年代頃、日本の一部の学校における給食指導で広められた食育の一環として生まれた言葉です。

パン→牛乳→おかずというように一方向のみに食べることを子どもたちに強制されたり、従わない子どもは体罰を受けたり、過度の管理教育につながりました。

現在では、ご飯とおかずをバランスよく食べることは推奨されるものの“三角食べ”として指導されることはほとんどありません…。

強制的に指導することはありませんが、私が保育士をしていた時は、やはりご飯とおかずをバランスよく食べるように子どもたちに伝えていました。

バランスよく食べることで、嫌いなものだけが残ることがなく、たとえ完食できなくても栄養はバランスよく摂取できています。しかし、伝えてたものの完食できれば栄養のバランスには影響はないと思いますが…。

また、ご飯とおかずを一緒に食べることで,口内調味ができ(口内で味付けの濃さを調整すること)味覚が育つとも言われています。しかし、逆に色んな物が口の中で混ざるので味覚が悪くなるという考えもあります。

いずれにしても、三角食べには色々とメリット、デメリットがあると言えます。

食事本来の目的は!?

食事本来の目的は「おいしく楽しく食べる」ということです。私の食育教室でも、とても大切にしていることです。

先にも述べましたが、好きなものを最初に食べても、最後に食べても、その子どもにとって「おいしく楽しく食べる」ことにつながれば、何も問題ないのです。

しかし、自分だけが「おいしく楽しく食べる」という意味ではありません。

おいしいからといって口いっぱいに食べ物をほおばったり、友だちとのやりとりが楽しいからといって食べ物で遊んでしまったりすることは、正しい食べ方ではありません…。

口いっぱいにほおばれば、味わって食べられないこと、よく噛めないこと、食べ物で遊んで粗末にすると一生懸命に作ってくれた人たちが悲しむこと…など子どもの食べ方を「お行儀が悪い!」「ダメ!」と否定するのではなく、具体的な表現で子どもが改められるように伝えることが大切です。

私の思いとしては、共食の中で自然にバランスよく箸が進んだり、マナーを学んだりできれば理想に感じます。

子どもの食べる順番には、子どもの思いや個性が見えます。それを受け止めながらも、伝えるべきマナーは伝え
「おいしく楽しく食べる」食生活につながれば素敵です。