季節は初夏を迎えました。
これから、蒸し暑くなるので水分補給を意識して過ごすことが大切です。
私はあまり喉が渇かないタイプで、あまり汗かきでもありません。
それを分かっているから、子どもの水分補給には注意を払います。
自分と同じ感覚で子どもを見てはダメ!!と意識するので「喉、渇いてない?」「お茶、飲んで!!」と食育教室でも口やかましいかも…です(笑)
現役の保育士時代もそうでした。子どもの汗の量を見て、ビックリすることもしばしば…子どもは小さい体に関わらず、大人と同じ数の汗腺をもっているので、相対的に汗をかく量も多くなります。
活動の節目節目に必ず水分補給を促していました。子どもはあそびに夢中になると、暑さも忘れ、汗を流しています。
大人が子どもの活動を見守り、節目節目で水分補給を促すことは、欠かしてはならない配慮です。
あるある対応に追われてしまうと…。
これは、私の甥っ子の話です。甥っ子は4歳から幼稚園に通い始めました。
入園して初めての遠足での出来事でした。喉が渇いた甥っ子は、水筒のお茶を飲もうとしたのですが、水筒が固くて開けられなかったそうです。
保育士からしたら、よくあることです。水筒が開けられない、お弁当の蓋が開けられない、箸を忘れる…など遠足あるあるです(笑)
甥っ子は、先生に水筒を開けてほしい…とお願いしたそうです。すると、「ちょっと待ってね」と先生。
遠足のお弁当タイム、しかも集団…先生は遠足あるある対応に追われていたかもしれません。
そうそう、お弁当の蓋に辿り着く前に、お弁当包みが開けられない…ということもあります。固く結んでいるお弁当包みをほどくのに、保育士でも時間がかかる時があります。
お弁当も水筒も、とにかく固い…。これは、こぼれてはいけない…という親心なんですよね…。
そして、甥っ子はいつまで待っていたかというと…帰宅するまで…だったんです。
遠足の間、一度も水分補給をすることなく、顔を真っ赤にして帰ってきたそうです。
大事には至りませんでしたが、さすがに両親はびっくりして、帰宅した時の子どもの様子を幼稚園の方に伝えたそうです。
当時、私は保育士をしていたので、子どもの声をしっかり受け止めて対応しているか…と自分の立場に置き換え、自分の保育を振り返った出来事となりました。
子どもは大人以上に必要です。
子どもの1日に必要な水分量は、幼い時ほど多く、体重1㎏当たりで、新生児では50~120ml、乳児で120~150ml、
幼児なら90~100ml、学童で60~80mlが必要です。
成人の場合は、40~50mlで充分といわれています。学童なら大人の倍近くの水分を必要としていることがわかります。
私は、あまり喉が渇かないタイプだとお伝えしたように、子どもの中にも、あまり水分を欲しがらない子もいます。
幼児なら、「しんどくならないように飲もうね」と飲む理由を伝えて、活動の節目節目で促すことができるのですが、乳児は口を開けずに拒む子もいます。
もちろん、水分というのはお茶やみそ汁などの液体だけを指すものではなく、ご飯、野菜や果物などの水分も含まれています。
また、乳児期の母乳やミルクも水分ですので、乳児期の食生活で脱水になることはありませんが、大人が水分補給を意識して関わることは大切です。
水分補給のひとつのポイントとしては、子どもが飲みやすいタイミングで促すことをおすすめします。
たくさん汗をかいて遊んだ後、お昼寝の後、お風呂上りなどは、お茶やお水を美味しく感じ飲みやすいと思います。
また、プール(水)あそび中も、気づきにくいですが汗をかいています。こまめな水分補給が必要です。
子どもは大人以上に、1日の水分量が必要なことを意識して関わることが何より大切です。
子どもが暑い季節を笑顔で乗り切れるように、子どもの健康を守りたいですね…。