先日、レトルト離乳食についての新聞記事が目に留まりました。少子化傾向にもかかわらず、ベビーフード市場の規模は横ばいを維持しているそうです。

商品もビン入りのものから毎日使える手頃なレトルトパックが増え、この新聞記事にも某有名メーカー5社の“秋のレトルトパック新メニュー”が紹介されていました。

私は元保育士として、育休を長く取らず職場復帰するお母さんは増えていると感じます。

そこでメーカーも低月齢向けのレトルトパックを増やしています。働くお母さんにとってレトルトパックは強い味方であると思う反面で子どもが食材を見たり、触れたりする経験が乏しくなるのでは…と複雑な気持ちになります。

子育て中のお母さんの大変さは本当によく分かります。その中で子どもの食に関する悩みは多いのではないでしょうか…。

母乳とミルクの割合はどれぐらいがいいのか、離乳食のスタートやどんな離乳食をどのよう食べさせたらよいのか…など悩みは尽きないでしょう…。

また、職場復帰をする段取りでの子育ては、より大変だと感じます。その不安や焦りから、悩むことなく月齢に応じて調理されている便利なベビーフードがあれば、それを利用するお母さんは多くなると感じます。

0歳児から保育園に預ける2つのポイントは?

お母さんが職場復帰をするにあたり、子どもは保育園に預けることがほとんどだと思います。

0歳児から預けるのなら、食に関する準備として “粉ミルクを飲めるようにしておく” “預ける月齢の離乳食までは進めておく” というのは大切な2つのポイントです。

乳児期は個人差が大きいので、一人ひとりに応じての配慮はもちろんありますが、もしお母さんから「この子はレトルトの離乳食しか食べたことがありません…。」と言われたら、保育園の離乳食が食べられるか?と保育士も栄養士も子どものことが心配になります。

レトルト離乳食も栄養バランスや野菜をたくさん食べられるように配慮されていると思います。おしゃれなものや味や食材にこだわったものも多いでしょう。

しかし、保育園の離乳食は薄味で素朴です。その離乳食が食べられなかった時に一番かわいそうなのは子どもなのです。

便利な時代だからこそ、何が大切なのか!?

栄養士は月齢に合わせて食材の大きさや硬さを考えて調理します。そして、保育士は子どもの発達に応じて咀嚼を促したり、手に持って自分で食べたり出来るように関わり、子どもの食べる意欲を高めていきます。

このような保育園での関わりを、家庭にも伝えて一緒に離乳食を進めていきます。保育園と家庭との食生活に違いがありすぎると、子どもは戸惑ってしまいます。

子育て中のお母さんは大変ですが、お母さんが作ったものを食べる子どもの反応が見られるのは、手作りの醍醐味ではないでしょうか。

また、手作りの離乳食をパクパク食べる子どもの顔を見ると、お母さんの気持ちもパワーアップするのではありませんか!! そして、子どもはお母さんの愛情を何より感じることでしょう。

便利な時代だからこそ、先を見越した子どもへの配慮が大切ですね。