私は保育士をしていたので、長い月日を乳幼時期の子どもたちと過ごしてきました。
子どもは、日常の中で大人が思いもしないような行動をとることが、たくさんあります。
また、少しの段差や、机や棚の角なども乳幼時期の子どもには大きなケガにつながることも多々あります。
保育士時代、子どもたちと過ごす中で何度もヒヤッとすることもありました。これは、子どもが活発に動いている時だけでなく、食事の時も同じでした。
子どもの月齢や、個々の発達に応じて食事のメニューに出てくるものを、すりつぶしたり、小さく切ったりして食べやすく、咀嚼しやすくしながら関わってきました。
それでも、喉に詰まらせないかと食事の時はドキドキしたものでした…。
子どもは丸ごと口に入れてしまう
先日、「乳幼児向けパンで窒息」という新聞記事を見ました。
国民生活センターは2020年3月、生後10ヶ月の男の子が、乳幼児用に市販されているパンを喉に詰まらせて死亡する事故が起きていたと発表しました。
そして、2021年6月にも、生後11ヶ月の男の子が同じパンを喉に詰まらせるという事故が起きていました。
事故が起きたパンは縦3㎝、横3.5㎝、厚さ2㎝だったそうです。大人だったらひと口サイズでしょうか。
生後10ヶ月の男の子は、このパンをおやつとして食べていて、母親が一瞬目を離した隙に、一つを丸ごと口に入れて飲みこもうとして窒息したと書かれていました。ふやけたパンが喉の奥まで詰まっていたそうです。
この記事を読んで、とても心が痛みました。
パンを製造する会社は、この事故を受けてパッケージに記載していた対象年齢を「10ヶ月頃~」から「1歳頃か~」として、パンの大きさも丸ごと飲みこめないように改善するそうです。
「パン」だけが危険ではありません
この記事は「パン」ですが、以前のブログで「ミニトマト」「ぶどう」も、子どもたちが食べる時には気をつけないといけない食品であることを書きました。
ミニトマトも、ぶどうも今回のパンのように窒息する事故が起きているからです。両方とも粒が大きく、丸くてツルンとしているので子どもには本当に注意が必要です。
昔は手軽にパクっと食べられていましたが、今はミニトマトも、ぶどうも4歳頃までは、4分の1カットで食べさせることが推奨されています。
最初に書いたように、子どもは大人が思いもしないような行動をとることが多々ありますので、大人がその行動を予想しながら関わり過ごすことも求められます。
今は、みえハウスで子どもたちと食事に携わり過ごしています。
みえ先生と共に、ヒヤッとした子どもの姿や、予想される子どもの姿など、保育士時代の経験を生かしながら子どもたちと過ごしています。