先日、友人から「みえちゃんのご飯粒のブログ読んで、うちのおばあちゃんに言われてたこと、思い出したわぁ…」と言われました。
私はそのブログに “昔、祖母が茶碗に残っているご飯粒をきれいに食べられるように、茶碗にお茶を注いで、そこに塩昆布を入れて最後まで、きれいにご飯粒を食べていました。また、それがとても美味しそうでした。” と書きました。
そして友人が思い出した、おばあちゃんに言われていたことは「温かいご飯でお茶漬けをしたら、産神様に怒られる!」という言葉だそうです。
その言葉を聞き、友人のおばあちゃんも、ご飯粒を大切にされていたんだな…としみじみ思いました。
産神様とは?
産神様とは…出産の前後を通じて、妊産婦や胎児、生児を守り、また、出産に立ち合い見守ってくれる…とされている神様です。
また、出産するとすぐ炊いて産神様に供える飯を「産立飯(うぶたてめし)」と言うそうです。そして産後、100日に食い始めをし、1歳の誕生日には食べ物に困らないように一升餅を背負わせます。
このように生まれた時から、日本人はお米と深く関わっているのですね…。炊き立ての温かいご飯に感謝して食べることは、本当に大切なことだと思います。
だから「温かいご飯で、お茶漬けしたら産神様に怒られる!」という思いが、友人のおばあちゃんにはあったと思うのです。
でも、そもそもお茶漬けって温かいご飯で作りますか!?
おばあちゃんの教え
私にとってのお茶漬けは、冷やご飯に温かいお茶をかけて作るもの…という感じです。冷やご飯も温かくして食べられるのが、お茶漬けのいいところ!だと思います。これは昔の感覚ですかねぇ?
冷やご飯でお茶漬けをしたら、お茶が冷めてしまう…という意見もあります。また、外食のシメでお茶漬けを食べる時、冷やご飯でお茶漬けが出てくることはありませんものね…。
友人も社会に出て、そういう温かいご飯でのお茶漬けに出会った時、抵抗があったそうです。そんな時また、おばあちゃんの言葉を思い出すそうです。
それは「温かいご飯でお茶漬けを食べる時は、産神様に “ごめんなさい” と言ってから食べなさい」と言われたそうです。なので、友人もその友人のお姉ちゃんも、おばあちゃんの教えを守り、温かいご飯でお茶漬けを食べる時は「ごめんなさい」と言ってから食べたそうです。
外食の時は、周りの人に「ん!?何がごめんなさい?」と聞かれたこともあったそうです。(笑) なんと微笑ましい~。
おばあちゃんが産神様を敬い、ご飯を大切にする気持ちが伝わりますね…。そんなおばあちゃんの姿を見て育った友人は、もちろん、お茶碗のご飯粒を一粒残さず大切に食べていますよ。