突然ですが、ご家庭で「缶切り」を使うことはありますか?
みえハウスのレッスンで、「缶切り」を子どもに見せると「えっ!?どうするの?」と使い方が分かりませんでした。
2016年に日本気象協会「トクする!防災」が中学生36名を対象に実施した「缶切りを使って缶詰を開けたことがありますか?」という調査によれば、「開けたことがある」は39%で、「開けたことがない」は61%だったそうです。
みえハウスの子どもたちは、小学生。中学生でも、61%は「開けたことがない」のが現状ですから無理ないですよね…。
缶切り不要で開けられるイージーオープン型の缶詰が普及したことで、缶切りを使う機会はずいぶん減ったのでしょうね…。
コツコツ練習して身につく
みえハウスで、子どもに「缶切り体験」をしてもらった時、やはり、初めての体験ではコツをつかむのは難しかったようです。
テコの原理を使って、缶詰を開けるしくみが分かるのには時間がかかります。なので、子どもの手にものすごく力が入るのです。
正直、包丁を使う時よりも、見ていて怖かったです。
中学生36人を対象にした調査でも、実際に缶切りを使って缶を開けられたのは、11人だったそうですから、小学生(しかも低学年)がみえハウスで初めて缶切りを使う難易度は、かなり高いですね。
子どもの様子を見て、みえハウスで缶切りに触れる時は、「缶切り」という物を知ること、「缶切り」の使い方を見ることにポイントをおくことにしました。
私が子どもの前で缶詰を開けていると、スー先生が「スムーズに開けることができますね…。」とポツリと言うのです。実はスー先生は、缶切りがあまり得意でないそうです。
私が特に上手なわけではありませんよ~(笑) ただ小学生の時に練習したことがあるのです。それは、小学校での飯ごうすいさんの時に、持参する自分の缶詰を開けるためにです。(笑)
母親に教えてもらいました。私は不器用でしたのでなかなかでした。でも、コツコツ練習したことは今でも身についているのだなぁ~と、スー先生に言われたことで改めて思いました。
いざという時のために
日本気象協会「トクする!防災」が言われていることで、ハッとさせられました。
それは、非常食、保存食として備蓄におすすめなのが「缶詰」。イージーオープン型の缶詰もたくさんありますが、従来型の缶詰も多く販売されているそうです。
業務用の大容量で重たい缶詰、内圧、外圧が強くかかることが想定されている缶詰などは、イージーオープン型では作ることができないそうです。
防災用にせっかく保存していても、いざという時、従来型の缶詰が開けられなかったら本当に困ってしまいます。
缶詰の備蓄には、缶切りも忘れずに備えておく必要がありますね。でも、缶切りがあっても使い方が分からず缶詰を開けられないと、いざという時に食べられない…ということになります。このリスクは大きいと感じます。
便利な世の中ですが、もしもの時に備えて子どもが「缶切り体験」をすることは、とても大切です。そして、缶切りのコツが分かり開けられるようになるまで、繰り返し練習してほしいと願います。
工夫して楽しみながら、ぜひおうちでお子さんと「缶切り体験」のひと時をおもち下さい。食いしん坊だった私の場合、飯ごうすいさんで缶詰を食べたい一心での練習は、なかなか成果がありました。(笑)
「缶切り体験」を通して、子どもの「生きる力」が広がればと思います。