こんにちは。みえハウスのスー先生です。

先日、みえ先生が「スー先生、こんな記事みつけたよ!」と、手渡された一枚の記事。そこには「食の視点で水族館巡り」と書かれていました。

「えっ!?どういうこと!?」と言う驚きと、水族館に行ったことはあるけど、展示されている海の生き物を見て「食」に結びつけたことはないなぁ…と、思いました。

でも、その記事の冒頭に「シラスが泳いでいる姿を見るのは初めて。生き生きとして、つい美味しそうと思ってしまった。」と言う女性の言葉が書かれていました。

水族館が展示する魚などを「食」の視点で楽しめるようにし、食育や環境教育につなげたいとの考えもあるようです。

水族館で食育!?

神奈川県にある水族館では、2017年から名物のシラス(カタクチイワシの稚魚)の成長記録を展示していて、来館者が「おいしそう」と、つぶやくことも珍しくないそうです。

「魚がおいしそうに見えるのは、健康に飼育されているからで、水族館にとっては褒め言葉」「生きている姿もよく見てもらい、命をいただいていることを実感して欲しい」と言われています。

今、水族館は海の生き物を鑑賞するだけの場所ではないのですね!それを知っただけでも驚きでした。

他にも「食」につながる展示を工夫している水族館がありました。

東京都江戸川区にある水族園では、アジフライの匂いがするユニークな仕掛けがしてあるそうです(笑)

広島市の水族館では「○○水族館を食べよう!」というキャッチフレーズで毎年、冬に「広島湾七大海の幸の汁」を振る舞っていて、家族でおいしく学べる食育イベントとして好評だそうです!(すごい!)

そして、福島県いわき市の水族館には、なんと!!館内に「すし店」を開いたそうです!!もはや、水族館の域を越えているように感じますよねぇ。

食だけでなく漁業や海、環境保全の大切さなども知って欲しいとの思いも込められているようです。

時代の流れと共に…。

「かつて水族館は、世界の珍しい魚や海獣を展示することを考えていて、何処も似たような展示でした。環境保護や地産地消を重視する時代の流れもあり、展示内容は変化してきました。」と話す水族館の館長さんもいます。

1980年~1990年代のラッコブームの頃、苦労してラッコを入手したが、来館者はそれほど増えなかった。そのことの反省もあり、地域の個性を生かす展示に方向転換し以前目指したナンバーワンではなく、オンリーワンを目指している水族館もあります。

日本の水族館の多くは、漁業の盛んな地方に建てられてきました。地元との結びつきや食育に力を入れる動きは、原点回帰とも言えそうです。

時代と共に水族館も変化していたなんて…正直知りませんでした。

2005年に食育基本法が制定されたからこそ、今のような水族館の取り組みに目を向け工夫されるようになったのかもしれませんね。

それぞれの楽しみ方がある水族館ですが、行く目的を「鑑賞」にしたり「食」にしたり、テーマをもって行くことで、今までと違う楽しみ方や発見がありそうですね。