こんにちは!みえハウスのみえ先生です。

先日、レッスンで子どもがポツリと言いました。「嫌いな物を食べる時は、鼻をつまんで食べたら味しないねんで」と。

その言葉を聞いて、小学校の給食で鼻をつまんで牛乳を飲んでいた男子がいたなぁ…と、ふっと思い出した私です。

苦手な食べ物が多い子どもにとっては、ひとつの手段であり、鼻をつまんで食べたり飲んだりすることは、決して楽しい行為ではないと思います。

そんな子どもの気持ちも分かりつつ…

鼻をつまんで食べられる食べ物、飲まれる牛乳もかわいそうだなぁ…とも思います。

野菜や肉、魚などにはたくさんの人や自然の心が詰まっているからです。生産者の方々が、鼻をつまんで食べられたり、飲まれたりしていることを知ったら、どんな風に思うでしょうか…。

そんな話を子どもにしていくことは大切だなぁ…と改めて思いました。

「香り」の道筋

「おいしさ」を感じるのは、五感の中でも「香り」がたいへん重要になります。

食べる時、料理の香りは二つの道筋で鼻の中に入ってきます。

まずは、鼻の先で嗅ぐ道筋。二つ目は口の奥の喉を通って入ってくる道筋で、これは食べ物を噛んでいる時に呼気によって喉から鼻に抜けるものです。

この喉から鼻に戻ってくる「香り」があるから「おいしいさ」を感じるのです。

食レポで時々、口に入れただけですぐに「おいしい!」という人がいますが、おいしさを感じるのは噛んでから…ということですね。(笑)

鼻をつまんで食べると味がしないのは、この道筋を止めてしまうからです。 舌だけでは、「おいしさ」は感じられませんものね…。

子どもに体験してほしいこと!!

秋は、いろいろな食材の「香り」が楽しめる季節です。

さんまの焼いたにおい、きのこの風味など、大人的にはとても「おいしいさ」を感じるにおいです。でも、「きのこ」のにおいが苦手な子どもは多いですね。

先日も「ぶなしめじ」のにおいが苦手だと、鼻をつまんでいる子どもがいました。でも、成長と共に少しずつ受け入れられるきっかけがあれば…と思うのです。

私も子どもの頃、「ぶなしめじ」はあまり好きではありませんでした。でも、大人になったある日、「ずりバターにんにく炒め」の「香り」にとても「おいしいさ」を感じ、一緒に炒められていた「ぶなしめじ」も、とても美味しかった経験があります。

その経験によって、子どもの頃にあまり好きではなかった「ぶなしめじ」は大好きになりました。このように、大人になったら好きな食べ物になった…という経験を持つ方は多いのではないでしょうか。

とはいえ、大人になったら苦手な食べ物も好きになるから、それまで待ちましょう…では、みえハウスの出番がありません…。(笑)

体験した「楽しい記憶」と「香り」が結びつくと、その「におい」を「おいしいもの」と脳が判断することがあるそうです!

楽しい時に嗅いだ「香り」や「おいしい」と感じた経験は記憶に強く残るそうです。そうした体験のひとつひとつが「香り」の感じ方に変化を与えるそうです。

それを体験する場所が、みえハウスでありたい!と強く思いました。

みえハウスでの楽しい体験が、「香り」の感じ方に変化を与え「おいしさ」につながるレッスンをしたい!

そして、鼻をつまんで食べる子どもを1人でも減らしたい!と秋の夜長に誓う私なのでした。