ゆりにっき④

先日みえハウスでのこと、外から「みえみえ~みえみえ~」と私を呼ぶ子どもの声がします。出てみると、みえハウスに通っているお子さんでした。お母さんと散歩中でみえハウスの前を通ったので呼んでくれたのです。

少しの時間でしたが、お話できて嬉しかった私です。「春から1年生になったけどピンとこないなぁ~」とお母さん…。コロナの影響で休校が続いているのですから当然ですよね…。そして、子どもとおうち時間を楽しむために色々と工夫したことを話して下さいました。

先ずはハンモックを購入したこと…。それをベランダに設置して南国気分を味わうそうです…(笑)なんて素敵なんでしょう!!お子さんもワクワクしていました。

そして、もう一つは、きゅうりとトマトの苗を購入したこと…。お子さんと一緒に育てるそうです!「まさに食育でしょ!」とお母さん!!はい、本当に素敵な食育です!!

私も保育士時代、きゅうり、ピーマン、なすび、ミニトマトなど、子どもたちと育てたことを思い出しました。

今回はそんなひとコマが綴られている “ゆりにっき” です。

子どもたちが育てた野菜を収穫する!!そして、食べる!!

【6月の保育参観で、おうちの方々にゆりぐみが育てた野菜を食べて頂きました。ゆりぐみでも、その前に食べてみました。ちょっとジャンボになってしまったきゅうり…これはザクザクとフィルムケースぐらいの大きさに切り、丸かじりっぽく食べました。とても水分が多く美味しかったです。

そして、なすとピーマンは切って塩もみして食べました。さっぱりと美味しく「これは、あてにええわぁ~」と大人っぽい声も聞こえてきました。(笑)

今回は、おうちの方々に食べて頂く前の味見でしたので、包丁は私が使いました。これからは、クッキングという形で子どもたちも包丁を使い“切る”という経験をしていきます。これから、レパートリーが増えていくかなぁ~】と綴られていました。

私の勤めていた保育園では、6月に保育参観がありました。そして、年長児であるゆりぐみ保護者の方のみ参観後、保育園の昼食を食べて頂くのです。その時に合わせてゆりぐみで育てた野菜を収穫し食べて頂いたのです。

先に子どもたちが食べた形と同じで調理したものではありませんが「美味しい、美味しい」とおうちの方々が味わって下さいました。自分たちで育てたものを食べてもらう貴重な経験ができたと思います。

時代と共に変化する子どもへの注意点。

私の保育士時代は、美味しそうにミニトマトが実れば、その場で子どもと収穫して水で洗って食べたものです。ゆりぐみで育てた野菜も調理せずに食べ、収穫したての野菜を味わうことが可能でした。

しかし現在は、保育園で育てた野菜は収穫したら必ず火を通して食べるように言われています。もちろん、保育園で育てた野菜に限らずですが…。

ミニトマトにおいては保育園で育てること自体が禁止されました。それは、実って落ちたミニトマトを子どもが拾って食べ、喉に詰まらせる危険性があるからです。また、保育園で子どもがミニトマトを食べる場合は、必ず切って子どもに提供するように言われています。

食に対する予防や対策に万全の注意を払わなければならない時代になったと思います。昔のような食育をできない寂しさはありますが、仕方がありませんね…。

自分の “ゆりにっき” を読み返して、「昔はこんな風に食育できたのに…」では子どもと先に進めませんので、私は気持ちを切り替えて、時代に応じた食の楽しみ方をどんどん見出していきたいと思います。